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LARS JANSSON TRIO LIVE [JAZZ]

先日、ラーシュヤンソントリオのライブにいった。

僕がラーシュヤンソンを知ったのは数年前。
行きつけのレコード屋の店主から「蟹道楽好みのピアニストだよ!」ということで
紹介されたのだった。

ラーシュヤンソンはスウェーデン人のピアニスト。
いかにも北欧のピアニストらしい繊細なピアノを弾くのだが、いわゆる北欧JAZZの
ような「ジメっとした湿気感」が無いのである。

僕にとってラーシュヤンソンの一番の魅力は美しいメロディー。
叙情的で美しいメロディーを作らせたらラーシュヤンソンは天下一品である。

一般的にJAZZにおいて、叙情的で美しいメロディーばかり聴かされると飽きてくる
のだが、ラーシュヤンソンに関しては不思議にまったく飽きないのだ。

この度、僕は初めてラーシュヤンソンを生で聴くことができた。

会場は大阪の阿波座にあるKOO'ON(空音)という新しいホール。
僕はこのホールを初めて訪れることもあり、この日のライブは楽しみだった。


会場は地下にありエントランスも洒落ている。

  KOO'ON 1.jpg  KOO'ON 2.jpg

開場が始まりこのホールに入った。

会場はミニマムな空間で客席数も100名程度。
ステージもグランドピアノ、ベース、ドラムが横に並べば精一杯といった感じだ。

僕は会場に入って、まず感じたことがあった。

『このホールは音が一体化して弾丸のように攻めて来る!』

今までこのようなホールでピアノトリオを聴くとドラムとベースの爆音がピアノ
に勝ってしまうのである。

特にラーシャヤンソンのような繊細なピアニストではピアノを十分に楽しめない
のではないか?と感じてしまったのである。

さて開演時間の7時30分になり、会場のライトが消された。

すると突然、大音響で・・・


「Ladies and gentlemen!
 welcome to the KOO'ON・・・」

とアナウンスが始まったのだ。

これには拍子抜けしてしまった。

BlueNote等の会場ならまだしも、この様な雰囲気で小さなホールには似つかわしく
ないアナウンスなのである。
(ちなみに悲しいかな、アナウンスは2ndステージの開始時にも行われた・・・)

そしてメンバーがステージに登場した。

  ラーシュヤンソントリオ.jpg

ピアノのラーシュヤンソンは音楽家というより医者か大学教授といったイメージ。
ベースのクリスチャン・スペリングは貧弱なシュワルツェネッガー、
そしてドラムのアンダーシュ・シェルベリは左官屋のおっちゃんという風貌だ。

しかし、このトリオは凸凹の外観とは裏腹に緊張感と洗礼された演奏なのだ。
特にラーシュヤンソンのアドリブの美しさには魅きこまれてしまった。

ラーシュヤンソンはホスト精神が旺盛で観客に向かって懸命にコミュニケーション
をとろうとしていた。
しかし、僕はもちろん約100人の観客のほとんどが英語が解らないようだ。

そのため、ほとんどの場合の観客の反応は「・・・・・」という悲しいものである。

とはいえ、もちろん我々観客側も一生懸命彼の言うことを理解しようとする。
そのため、ラーシュヤンソンが笑うと、『笑っとるから一緒に笑ったろか・・・』
という使命感で一緒になって笑うのだが、笑いが途切れると会場全体が『し~ん』
と静まり返り、なお一層の寒々とした空気が流れるのである。

JAZZの場合、外国人ミュージシャンの日本でのライブのスタイルとしては、キース
ジャレットのように、ミュージシャンは観客とのコミュニケーションは最小限にして
ミュージシャンが演奏に没頭するほうがミュージシャンも観客も幸せなのかもしれ
ない。

ちなみに、彼の話で解った話は1歳になる孫娘が可愛くてしかたがないという話。

ラーシュヤンソンはその彼女に作った曲を本当に気持良さそうに演奏していた。


また、最初に会場に入って予感した『音が一体になって弾丸のように攻めてくる』
感覚は全く気になることはなかった。

これは会場のPAも優れていたのだろうが、やはりラーシュヤンソンの演奏にあったの
ではないだろうか。
ラーシュヤンソンの演奏は叙情的で美しいピアノだが、実際にライブで聴いたピアノ
は躍動感あふれ、力強いタッチでリズムセクションに絡んでいたのである。

CDで聴くラーシャヤンソンの演奏で北欧的な「ジメっとした湿気感」を感じなかった
のも、そもそもスイング感があるピアニストだったのだろう。


ライブの後、サイン会が行われた。

  サイン.JPG

 

サインをもらい握手をしたラーシャヤンソンの手は分厚く温かかった。

 

 

 

  KOO'ON 3.jpg

 

 

 LARS JANSSON TRIO  /  hope

  hope.jpg 

 


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コメント 29

たいへー

会場に合わせて、音を操るんでしょうね。
スタジオワーク中心のミュージシャンには
出来ない技ですよ。
大音量のアナウンス・・・ムードぶち壊しやん!!
クレームつけましょう。(笑
by たいへー (2009-09-27 09:39) 

ヘ音

自然に、さりげなく耳に入ってくるんだけど
印象に残るメロディーですね
タッチが繊細なんだな~って感じます
たまには良いな こんな感じ(^^)b
by ヘ音 (2009-09-27 09:51) 

koto

人あたりが良さそうな普通のオッチャンやね。
by koto (2009-09-27 19:34) 

びっけ

日曜の夜ラストに聴くに相応しい曲だなぁと感じました。
心をクリアにして、月曜にのぞめそうです!
by びっけ (2009-09-27 22:30) 

neko

あーこの感じ。私も好きだなあ〜。
アルバム通しで聞いてみたいです。
ホールのアナウンス…インテリアはすてきなのに
そういうセンスはなっとらんですね(-"-;)
by neko (2009-09-29 23:24) 

鯉三

写真のトリオの紹介。普通(右)とか(中央)とかの指示がなければわからないものですが、蟹道楽さんの表現ですべてわかってしまいました。さすがです。
とてもやわらかいタッチのピアノですね。この季節、きっとジャズを聴くとしんみりできていいでしょうね。悲しいかな、台北はまだ30度を超えています。季節感などありません。
by 鯉三 (2009-10-02 00:01) 

norman

ふむー~、、、こんなトリオが居たんだ
知らんかったなー。。。
音も良いけど、この会場もカッコイイなー。
by norman (2009-10-03 06:48) 

蟹道楽

たいへー さん
>>スタジオワーク中心のミュージシャンには出来ない技
たしかに、そうですね。
僕が初めてJAZZのコンサートに行ったとき、まるでレコードを聴いて
いるかのようにフェイドアウトして演奏を終えたのを聴いて驚きました。

by 蟹道楽 (2009-10-04 19:34) 

蟹道楽

ヘ音さん
まさしく、LARS JANSSONは印象に残る曲を書くのです。
夜寝る前に水割り片手にいかがですか?
気持ちいいですよ!
by 蟹道楽 (2009-10-04 19:37) 

蟹道楽

xml_xslさん
ありがとうございます。
by 蟹道楽 (2009-10-04 19:37) 

蟹道楽

nexus_6さん
ありがとうございます。
by 蟹道楽 (2009-10-04 19:38) 

蟹道楽

koto さん
人あたりが良すぎるオッチャンのため、空回りしてました。
by 蟹道楽 (2009-10-04 19:39) 

蟹道楽

びっけ さん
>>日曜の夜ラストに聴くに相応しい曲
>>心をクリアにして、月曜にのぞめそう
相変わらず、素晴らしい表現です。
まさに、気持ちよく月曜をむかえられ・・・・・
『あぁ~休みも終わって、明日からまた一週間仕事や~』
とネガティブな僕です。
by 蟹道楽 (2009-10-04 19:43) 

蟹道楽

ab-ovoさん
ありがとうございます。
by 蟹道楽 (2009-10-04 19:44) 

蟹道楽

nekoさん
機会があったらぜひとも聴いてみてください。
(といっても、レンタルCDには無いでしょうね・・・)
このアナウンス、めっちゃコケました。
by 蟹道楽 (2009-10-04 19:46) 

蟹道楽

鯉三さん
最近は日中はまだ暑いのですが朝晩が冷えてきてやっと秋らしく
なりました。
ヨーロッパ系ジャズは秋~冬が一番旬ですね。
秋を感じるようにヨーロッパジャズで気持ちだけでも”衣替え”する
のはいかがですか!
by 蟹道楽 (2009-10-04 19:50) 

蟹道楽

なちゃさん
ありがとうございます。
by 蟹道楽 (2009-10-04 19:51) 

蟹道楽

normanさん
このホールは2年くらい前に出来たみたいですが、多分改装したような
(元は何だった解りませんが)感じでした。
素人意見ですがこういう改装って成功事例の一つのように感じましたね。

LARS JANSSONのCDはいかがですか?
こういうJAZZってなかなか売れないのですよね・・・
事務所のBGMにいかがでしょうか!
by 蟹道楽 (2009-10-04 20:00) 

norman

再登場です。(=∩ω∩=)ゞ

この音 好き! けど、ウチの事務所じゃ勿体無い。
氷のような部屋で、明かりを最小限にして、
過剰に冷たーいロックかバーボンで
静ぃーずかに、冬の真っ暗な星空を一人で眺めて・・

知的でクールな時間を過ごしたいとき
雑音を入れないで聴き入りたいなー。。。
by norman (2009-10-05 00:05) 

bluebird

秋にジャズのライブ・・素敵ですね。

アルバムとライブでタッチを変える・・・・
プロですね!
うん・・
自分とお客さんが心地よく過ごせる術を知っている、
音楽を楽しめる方なのですね^^
by bluebird (2009-10-13 21:41) 

蟹道楽

norman さん
>>過剰に冷たーいロックかバーボンで
まさにこの様な聴き方がBESTです。
ただし、心地よくて飲みすぎてしまうのです。
by 蟹道楽 (2009-10-31 00:46) 

蟹道楽

bluebird さん
秋~冬にかけて、北欧系のピアノトリオは一番旬ですよ!
ダンナサマと一緒にお酒を飲みながらいかがですか!

by 蟹道楽 (2009-10-31 00:49) 

蟹道楽

shin さn
ありがとうございます。
by 蟹道楽 (2009-10-31 00:50) 

なちゃ

ごめんなさい、niceを間違えて消してしましました^^;
再度niceということで。
by なちゃ (2009-10-31 22:16) 

りょん

素敵な雰囲気のホールですね。
ライブうらやましいです。
最近全然行けてないので…。

やさしいタッチのピアノの音色に癒されましたー!
by りょん (2009-11-01 06:20) 

蟹道楽

りょん さん
お久しぶりです。
100人程度でライブが楽しめるよいホールでした。
たまにはライブで気分転換はいかがですか!
by 蟹道楽 (2009-11-03 11:18) 

イチロ

ラーシュ・ヤンソン、すごくいいですよね。
ラーシュのlive味あわれたなんて、すごく羨ましいです。
by イチロ (2009-12-13 19:06) 

蟹道楽

イチロ さん
最近のヨーロッパ産JAZZは良いものが多いですね。
その中でもベテランのラーシュヤンソンはやはり別格だと思います。
一部のマニア層だけでなく一般的に受け入れられる数少ないピアニストだと思います。
ライブも実に満足させられました。
by 蟹道楽 (2009-12-18 00:09) 

イチロ

ラーシュは、シンセとかも弾きますよね。
美しく演出することがすごく自然で、本当に音の構築が
素晴らしいと思います。
ボーヒュースレービッグバンドなどもラーシュが関わっていることで
かなりアメリカ産のものとは雰囲気が違いますよね。
最近はトリオのアルバムが停滞気味なので、ラーシュ・ファンとしてはちょっと寂しいです。
by イチロ (2009-12-18 23:48) 

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